昔この地方は養蚕が盛んで、桑畑は珍しくありませんでした。
蚕は桑の葉を食べ、やがて繭になり、繭から生糸が生産されました。
蚕が桑を食べる時の「さささ…」という音は、今でも鮮明に耳に残っております。
現在では桑は滅多に見られなくなりました。
今回は花材として、「花桑」を用い、昔に思いを巡らせて、中広の花器で下段割りの“一種生け”で生けました。

作品名/ 生花
花 器/ 銅器
花 材/ 花桑

遠州流
松玲斎 一正